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アンダーグラウンド第一章

アンダーグラウンド1-9

アンダーグラウンド 第1章-9


がっかりした時 きっとその後いいことがあると思いながら生きてきたが実際には更にがっかりさせられる出来事のほうが多いのではないか?
秀樹の家の前でタバコを吸いながらそんなことを思っていた。
もはや奴を殺すことに策略はいらない。
消音機をつけた銃を握り締め 目の前にきた人の形のした物を打つだけ。
それだけでいい 余計なことも考えず引き金を引くだけ…
タバコを捨て足で消し聡史が帰ってくるのを待つ。
この家への帰宅が聡史の最後の日になるとは思うまい。
かわいそうとも思わなかった。
あの葬式以降の聡史の秀樹に対する行動をみれば
のほほんと何事もなく普通に生きていることさえ罪なのだ。
それが許せなかった。
人を試すなんて最低とか思うだろうが秀樹から見れば形のないものを具現化しただけの話。
友情 愛情 情とつく全てのものは形がない
形がないからこそ愛情の証で人は人に物を送ったり友情であれば助けてやったり人は目に見える形にしなければ信じられない生き物なんだ。
ただ 秀樹が行った行動が究極の形になっただけ…。

小一時間ほど待っていると 少し遠くから声が聞こえた。
2 3人の声 その声は聡史とその友人の声だった。
静かな闇の中でその声はあたりに響いていた。
近づいてくるにつれて会話の内容が聞こえてくる。
さっき思ったことがそのままかえってきたような感じの内容。
がっかりした後に更にがっかりさせられるような内容だった。

「聡史 マジで行ったのかよ アングラに!」
友人は驚いたような声で聡史に話しかけていた。
「ああ マジで行ったぜ!」
聡史は自慢げに偉そうに話していた。
「まぁ なんていうか 危ないとこだけど噂ほどのところじゃないな」
「すげーなぁ 秀樹と行ったんだろ?」
「ん まぁな あいつが怖いっていうから仕方なくついていってあげたんだよ
やっぱ 危険なとこに親友を一人行かせるわけにはいかないじゃん?」
少し離れたところでその言葉が秀樹の耳に入ったとき秀樹の体は震えた。

マジで言ってるのか?あのバカは?仕方なく?親友?
疑問符のつくような言葉ばかりいいやがって……全部ウソじゃなねーか…。

「おお 親友思いじゃん かっこいいなぁ聡史」
尊敬した眼差しで聡史を見つめる友人の愚かな顔が憎かった。
「でもなちょっと絡まれてさー秀樹が命乞いしちゃって困ったよ」
聡史のウソの話しは飛躍しまくっていた。
「え 絡まれたのか?」
「ああ でもそこは俺がスキを作ってさ!秀樹を先に逃がしたんだ
あえておとりになって奴らの注意をこっちにそらしてな」
聡史はその時の様子を体で身振り手振りでウソの再現をしていた。

血管が切れそうだった。何を言っているんだ?クスリでもやってるんじゃないか?
あの時のお前はなんだったんだ…。

「んで 秀樹はどうしたんだ?」
「ああ 逃げていったよ でもあいつ足遅いから心配だったけどな」
「そっかぁ 大変だったな?んで あいつは大丈夫なのか?」
「おお 平気だぜ あの後 メールで『大丈夫助かった 命の恩人だよ 聡史は』って入ってたしな」

メール…だと?一件の着信もなかったぞ?
震えた体が止まった。前々から呆れていたがここまで作ることができると正直尊敬に値する。
作家にでもなれるぞ…こいつ…。
こんなつくり話を堂々と大声で聞こえるように語るなんて尋常じゃねぇ。
きっと今までの思い出も友人に語るときはオレをダシにしていたんだな…。
お前は一体何のために そこまでするんだ?
そこまで自分を大きく見せたい理由はなんだ?
秀樹は ため息をついた。違った意味で青ざめた。

「もうあれだな 秀樹は聡史に一生頭があがらないな」
「いやいや 俺達は親友だからな 公平な立場だぜ?」
「大人だなぁ オレもお前の親友になりたいぜ!」
二人の友人はもはや聡史を崇拝しているかのようなそんな感じだった。
「まっ続きの話しはオレの家で酒でも飲みながら話すべ!」
三人は聡史の家の前についたとき秀樹が出てきた。

「よぉ わりーけど続きはねぇよ 聡史」
秀樹の姿をみるなり聡史の顔はみるみると血の気がひいていった。
全身の毛穴からブワっと汗がでてくる。

「ひ…ひ…ひで…秀樹…お…お前どうして…」

自慢げな顔は恐れた顔に変わり
それに反して 秀樹はものすごい鋭い目つきで聡史をにらむ。

「いいたいこと 言ってくれてるじゃん?なぁ 聡史…」
そういうと 聡史は あたふたしながら 
秀樹の肩をそっとよせ 二人の友人に聞こえないように耳元でささやいてきた。

「あ…あのさ た…頼むから ちょっと話し合わせてくれねーか?」

その言葉は秀樹の逆鱗に触れた。
この期に及んでまだ自分の立場を守ろうとする 聡史の行動はもはや許せるものではなかった。
手をふりほどきながら
「お前 まだ こんなこと言えるのか?このクズ」
「お…おい 秀樹 てめー 聡史になんてこというんだ!!」
二人の友人が秀樹に向かい声を荒げた
「クズにクズと言っただけだ!この ゴミ共が!」
秀樹は聡史に向かい銃をつきだした。
二人の動きが止まる。
聡史の動きも止まる。
さきほどまでにぎやかにコダマしていた夜道は一転し静寂へと包まれた。
まるでそこだけ時が止まったかのように…。

「さぁ処刑の始まりだ」

秀樹がぽつりと言葉をもらした。
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