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アンダーグラウンド第二章

アンダーグラウンド2-7-20

アンダーグラウンド 第2章-7-20



その姿は全身秀樹と同じ黒くロングコートで身を覆い下にも黒のスーツを着こなしこのアングラとはあわない紳士的な格好。
髪を束ねた長めの髪がなびき顔を見るとこの男が自分を制したとは思えないほど
優男…。メイクでもすれば女にでも見間違えるかのような端整な顔つき。
全くといって 殺気もなく
この地でよく今日まで生きてこれたものだと思わされるその容姿に少し翻弄する秀樹。
しかし 自分の行動が全て読まれ現にこうして腕を押さえつけられている。

「殺せよ…俺をやりにきたんだろ…?」

秀樹は観念した心のどこかに油断があったとはいえ
簡単に身動き一つできない状況に持っていかれたことがなによりも許せなかった。

「いやいやいや 殺しにきたわけじゃないんですよ…言ったじゃないかテストをしにきたって。」
そういうと真咲は手を放し 秀樹を解放した。
掴まれた腕を押さえながら秀樹は真咲を睨みつけた。

「テスト…だと…。ふざけるな!ここはアングラだぞ?」

真咲はニコっと笑いながら秀樹に説明しはじめた。
「君はまだ アングラの何ひとつわかっていない。僕は君をスカウトしにきました。」

「スカウト…だと…?」

「はい」
ニコっと笑い秀樹とは対象的な顔つきで髪をかきあげた。
「簡単なテストですよ。君がこのアングラを知る権利があるかどうか 確かめるテスト。
そうですね。僕と鬼ごっこしましょう。君は僕に捕まらずに6時間逃げ切ってみせてください。
もちろん 僕を殺せるものなら殺しても結構です。僕も君を殺す気満々ですから。」
殺気の欠片もなく笑顔で接する真咲の姿を見て気に入らなかった。

「は…はは。凄い自信だな…。そんなに簡単に俺が殺されると思っているのか?」
荒々しく吼える秀樹の姿を見て真咲はクスっと笑いながら指差す。

「簡単ですよ。現に君はすでに一回 僕に殺されているのですよ?」
その言葉に秀樹は思わず禁句を発した。
「ちょっと油断していただけだ!」
発言したと同時に秀樹の中に後悔の波が押し寄せた。
は… これじゃ 今まで俺が葬ってきた敵と同じ…じゃないか…。

「くそ…」

その言葉に真咲は頷いた。
「ふふ… そうです。 わかっているじゃないですか。
油断と安堵がこの世界で一番の禁句だということを…。
もしも君に油断や慢心がなければ簡単に王手はかけれませんでしたけどね。」

何も言い返せない。自分にいかなる力があってもスキがあった自分。
ここしばらくの退屈だと思っていた自分が急に許せなくなった。

「でも まぁもしも君が本気になっても僕を殺すことはできない…と思いますけどね。」

「く………」
反論したいがもはや秀樹に言い返すことはできなかった。

「さ…話しはまたあとで…というわけで 始めますか?命がけの鬼ごっこ…」
相変わらずの笑顔だかその言葉と同時に真咲は一瞬 秀樹に殺気をぶつけた。

秀樹の体に電気のようなものが走る。
ゾクっとしたものが背中の下から上へと駆け巡る。
その言葉と同時に心で思うよりも先に体が動いた。
手元にあった武器のはいったバッグを取り出し真咲の体をドンと押し出し部屋の扉へと駆け出した。

ポンポンと体を払い
「やれやれ 手荒な子だな」
と彼が部屋をでていくのを見ていた。

階段を全力で下りながら思った。
秀樹は自分の行動がわからなかった。
なぜ走る。
なぜ何も言わず逃げ出すように走る。
なんだ 今の背筋がゾッとする感覚は…。
気付けば秀樹の体は汗でぐっしょりになってる。
認めたくなかった。
まさか…俺…あいつのあの一瞬の殺気に恐怖した…のか?
武器も構えず腕を解放されてからは銃を持っていた俺のほうが圧倒的有利だったはずなのに…。
様々な思考が秀樹の脳内を駆ける。
落ち着け落ち着け…俺はまだ生きてる。生きている以上チャンスはある。
逃げるな 逃げるな
自分の行動を見直し 相手の行動を探るんだ。

まだ奴は拠点の雑居ビルからでてきていない。
秀樹は外に駆け出し そして 自分の拠点が見える位置のビルへ入り込み屋上へ走った。
奴はきっと自分のほうが優れていると思っているはず。
だとしたら その虚をつき仕留める。
バッグから 武器を取り出す。選んだ武器はスナイパーライフル。
数回しか使ってないがそれでも今は あいつを接近させてはいけない。
本能的に察知し多少不慣れなものを選択してしまった。
この時点で秀樹は真咲 京の雰囲気に飲まれていることに気付いてなかった。
ライフルを組み立て体を低く保ち 照準を拠点入り口に合わせる。
もちろん周囲を警戒しながら…。

「殺してやる 殺してやる 殺してやる…」

逃げない 俺は逃げない…。
そう秀樹にはすでにコレしかないのだ。自分の才能「殺戮能力」
自分の能力に覚醒し このアングラこそ自分の能力を発揮できる居場所。
もしも この地から 命惜しさに逃げ出すということは
命を繋ぎとめても もう生きる屍でしかない。
秀樹は全身の神経を集中させる。
先ほどまで余裕ぶっていた自分が許せなくなった。
そして自分の力を試したいといった驕りに。
正直 ここまで心に余裕がなくなるとは思ってなかった。

「精算してやる」

秀樹は禍々しい殺意を胸に全身全霊を持ってスコープを覗く。

地面にはポタポタっと汗が流れていた。
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