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アンダーグラウンド第三章

アンダーグラウンド3-1-27

アンダーグラウンド 第3章-1-27

~本章~
中層ベルトライン

<高嶺 ユウジ>

真咲 京が去り 再び独りになった。
この巨大な地下都市を見回しながら秀樹は拳を握り締めた。
「全てを知りたければ生き残れ」
その言葉が今も秀樹の脳裏から離れない。

親友を殺し
世の中から逃げるようにアングラに飛び込み
目覚めた才能をただひたすら使い殺し続けた日々。
少しずつ感情が鈍化していく中
真咲 京との出会い
そして真のアンダーグラウンド
フィクサーの存在
なにもかもがぼんやりとした感覚だった。
曖昧な目標に少し疲れ始めていた時
この地下都市が自分の目の前に立ちはだかった。
夢や幻想が急に現実に具現化し 自分の中でもまだはっきりとはしないが全ての答えがココにあるのではないかと…
秀樹はこの世界を眺めながら初めて笑みを浮かべた。

「オレは絶対に死なない…全てを知るまでは…」

少し秀樹の中で何かが変わり始めた。
いつ死んでもいいと思った感情から秀樹は「全てを知るまで死なない」
といった生きる目的を見つけたような気がした。

生への執着心は己を成長させる……。

ポケットにモバイルをしまい秀樹は右回りに歩き始めた。
何をするにも情報が必要だ。
秀樹は周りをチェックしながら周辺を歩き始める。
秀樹の足音だけがこの空間にコダマしている。
全くといっていいほど気配を感じないこの空間に果たして何人の人間がいるのだろうか…?
正直 上層よりも静かだ…銃声も叫び声も聞こえない。
警戒しながら歩いていても殺気のひとつも感じないのだ。
上を眺めると空は夕焼けに包まれている。それは外界にいるのと同じ「空」そのもの。
右には まるで商店街かショッピングモールのように
数々の店が並んでいるが開店してる様子の店は数件しかない。

そこで秀樹は一軒のBARを発見した。
「やっているのか?」
鈍く光る看板には「カーズ」(呪い)と英語で表記されていた。
警戒しながらドアに手をかけそっと扉を開いた。
扉の向こうは至って普通のバーみたく客と思えるものが数人いる。

「人!?」
秀樹は銃を構えゆっくりと入店した。

客達が一斉にこっちを向き ニヤニヤとした笑みを浮かべこちらを伺っている。
その中の人間は皆 仲間ではなさそうだ それぞれが個人で飲んだりしている。
秀樹は疑問に思った。
(なぜ こいつらは殺しあわないんだ?)
男の中の一人を睨みつけたが特に反応もなく殺気もない。
ただ ニヤニヤとこっちを見ている。
とりあえず様子を見ようと秀樹はカウンターの椅子へ腰をおろそうとした。

「お客さん ここにあんたの席はないよ」
グラスを拭きながらマスターらしき人物が無表情で言い放った。

疑問に思ったがとりあえず別の席へと移ろうとしたら
「ここも ダメだ」
そう冷たく返された。

その姿を見てニヤニヤと笑っている男を見てイラっとした。
「何がおかしい?」
そう問うと男は
「おめー ルーキーだな?」
男は酒を飲みながらいかにも秀樹を下の目で眺めている。
「それがなんだ?」
「はっ ここにおめーの居場所はねーよ…まぁどこにいってもないけどな…さっさと出て死んで来い!」
そういうと秀樹の足に一発蹴りをかました。
その瞬間 秀樹は持っていた銃でその男を撃った。

「ああ そうだったな…ここじゃ 自分の場所は奪うしかないんだよな?」
秀樹は男の座っていた席から引っ張り出し地面へと転がせた。
周りにいた人間の表情が一瞬だけ変わったがまるで何もなかったかのように再び酒を飲み始める。

マスターはジロっと秀樹を睨み
「お客さん あんたルーキーか…ショップじゃ殺しは厳禁だ
次 殺ったら あんたはワタシが殺すよ
ユーリ!出てきなさい」
そう声をかけると店の奥から陰気そうな子供がでてきた。
見た感じ12歳くらいの薄汚い格好とした子供。
「いつものように片付けときなさい」
とマスターが言うと
ユーリという子供はコクリを頷き その男の死体をズルズルと奥へと引っ張っていった。

「子供までいるのか……」
秀樹は男が座っていた席に腰を下ろしその姿を眺めていた。
店内には曲も流れずグラスを拭く音と誰にも関心をもたない数人の男達が黙って酒を飲んでいるどこか異様な空間に感じた。

「マスター何か飲み物をくれ」
注文しようとしても
「…」
全て黙殺された。
そっか 酒もなにもかも全て自分で奪ってこいってことか…
秀樹はそれを瞬時に理解した。

そんな異様な空間の中一人の男が声をかけてきた。
振り向くと足を大きく開きながら座り
日本刀らしきものを右手に持ち ニヤニヤと笑いながら男の姿があった。

「よぉ あんた ルーキーだろ オレが色々教えてやるよ」

これが全ての終わりまで続く関係になる男
高嶺 ユージとの出会いだった。
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