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永遠の唄

永遠の唄5

別にまだ惚れたとかそういうんじゃないけど
なんか不思議な魅力はあるってことだけはわかった
マナの明るい表情を見れば見るほど
眩しくて なんか輝いてみえたんだ
この子は自分の人生を楽しんでるんだなって…

マナは唐突に皆に質問を投げかけた

「ねーねーねー みんなってさ 夢とかあるの?」

「あんた いっつも同じ質問するよねぇ」
マナの友人の早紀が呆れた顔をしながら言った

「んーだってーほらー気になるじゃん」
無邪気な笑顔でそう言い返すマナ

「夢かぁ 子供の頃ならあったけどなぁ」
陽の友人が少し遠い目をしながら話し始めた

「へーへー それでそれで?」
マナは目をキラキラさせながら興味津々に乗り出した
「んー 俺 昔 役者になりたかったなぁ
大学とかのサークルでそういうのも入ってたし」
「んで 今は?」

「ん? 見てのとおり銀行員さ」
「えーーー なんで?」
マナは残念そうな顔で友人に聞き返す

「だって現実的に安定しないし
成功なんてさー どうせ一握りじゃん?」

「うー そんなぁ 好きなことに向かってやってみればよかったのに~」
「あはは 好きなことばっかやってたら生活できないじゃん」

「でも~…」
マナは納得のいかない顔しながら口を尖らせた

「もうー みんなごめんね この子いい年して夢見る少女でね
人の夢とか持ってる人間が大好きなんだよね」
早紀はマナを止めながらフォローに走った

「あー でも 夢って言えばさー!
 最近まで突っ走ってたのがいたな」
突然の友人のセリフに飲みかけた酒を噴出しそうになった

「そうそう いたいた我が仲間の中で最後のドリーマー」
少し飲みすぎたもう一人の友人が急にオレに話しを振ろうとしていた

「ちょっと…」
オレは焦りながら友人の口をふさごうと身を乗り出した

マナはその言葉に敏感に反応した
「えー だれだれ?」

「夢はドームでコンサート!その名は…ジャーン 日向 陽君でーす!」

別にマナが来る前にみんなに言ったことだし別に良かったんだけど
さっきとは違ってなんか…なんか嫌だった
自分の中で全て終わらせた夢を
急に穿り返されたみたいで
挫折した自分が急にミジメにみえて
なんか嫌だった

自分の夢をネタにされたことも
なんか嫌だった

そんな気分のオレとは裏腹にマナは再び目を輝かせた
「えーーーーーすごいじゃん!」

クルっと振り向き真っ直ぐな目でこっちを凝視する
「えー なんで?なんで辞めちゃったの?」

「えーと…」
少しうつむきながら うまい言い訳を考えてみた
「げ…現実的じゃないから…かな?」


本当はもっと歌いたかった
成功しても失敗してもいいと思っていた
それと同時に
寂しかった
独りはもう嫌だって…思ったこと

本音はとてもじゃないけど言えない
言えないからこそオレはその場を思いっきりの笑顔でごまかし続けた

どうやらマナは困ったオレの姿に気付き
その話は一端終了してこんなことをいいだした

「あー 歌 歌いたくなってきたねー
みなさん 二次会はカラオケっていう捻りのない王道パターンで
いきたいと思うのですが どうでしょーー?」

「コラコラ マナ 仕切らない!」
どうやら早紀はマナのテンションを抑える役みたいだ
それでも一同は
「おっ いいねー 盛り上がってきたことだし
日ごろのストレスでも発散させにいこーか!」

『いえーーい』
…と みんないい感じで酔いが回ったみたいでノリノリでカラオケへ行く支度を始めた

その時 マナが耳元でそっと囁いてきた

「ごめんね まだ 触れてほしくない話みたいだね」
そう言うと少し申し訳なさそうな顔をした後
ニコっと笑い店の出口へと向かっていった
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©<コウ>_2018.(RSS/管理/提供:AL2)
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