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永遠の唄

永遠の唄10

「気にしないでいいよ。ちょっとだけ重かったけどねぇ」
と マナは笑いながら言った

「でもなんかお礼しないとなぁ」

「ん?お礼?いいよ いいよ たいしたことないから…」

「あーでもほらオレの気がすまないっていうか」
ほほをポリポリ掻きながらつぶやいた

そういうとマナは思いついたかのように
「じゃあ 歌うたってよ!」
と言ってきた
その言葉と同時に一瞬固まった

「え 歌? カラオケ?」
彼女が何を言おうとしてるかわかっていたけど
わざとはぐらかした
しかしマナもオレが答えてくるとわかってたらしく

「違います 陽君の歌が聞きたいのです」
とすばやい返答がきた

「結構 そこにこだわってくるねぇ」
「うん こだわるよ!だって聞いてみたいもの」
マナは屈託のない笑顔で目を輝かせてる姿とは
逆にオレは大変困ってしまった

その困った顔をしたオレを見ながら不思議そうにマナは聞いてきた
「どうして そんなに歌うことを嫌がるの?
少なくとも昨日のカラオケで歌っていた陽君は凄く楽しそうだったよ?」

少しの間をおいたあとに
「未練になっちゃうからさ」
と少し小さな声で答えた

「未練?」

「そう オレもう音楽はやらないって自分の夢封印して
社会にでて働きはじめて でもオレにとって音楽って趣味とかじゃなくて
全てっていうか なんていうか…」
少しいいにくそうにいっても
マナの不思議そうな顔は消えず逆に
「なんで?好きなこと我慢するほうがよっぽど未練になるけどなぁ」
心にグサっとくる言葉を飛ばしてくる

そりゃ 時間が永遠で全てがうまくいくなら
オレだって歌い続けたいよ

今の自分の心情を思わずこぼしたくなったけど
「とにかく 今は歌えない」
「でも お礼したいっていったでしょ?」
「う…できたら それ以外で…」
どうやらその時のオレの顔は困った顔の究極系に見えたみたく
その顔を見たマナはクスっと笑い
「ぷぷ いいよ ちょっとしつこかったね ごめんね」
と優しくいってきた

「さてと…そろそろ帰るね」
立ち上がり上着を着て玄関までテクテク歩いていった
「あ…駅まで送るよ」
「いいよ いいよ あたしちょっと寄り道して帰るから大丈夫だよ
陽君は二日酔いなんだから無理しないでね
それじゃ」
そういうとドアを開け
彼女は出て行った

「あ…ちょっと待って!!」
サンダルを履いて急いでドアを開けて追いかけた
声が聞こえたらしく階段を下りる途中振り返って止まってくれた
「ん?どうしたの?」

「いや ほら お礼はマジでしたいって思うし
でも 連絡先聞いてなかったから…さ」

「あ そういえばそうだったね」
トントンと階段を上って携帯を取り出し
慣れた手つきで赤外線通信モードに切り替えてきた

「え これってどうやるの?」
「えー知らないの 貸して貸して」
マナは陽の携帯をとりチョコチョコっといじって
お互いの電話番号とメールアドレスを交換してくれた

「はい これでいつでも連絡とれるね」
「あ…ありがと」
「それじゃ あたし行くね」
「あ 待って俺もやっぱ一緒にいくわ 買い物しようって思ってから」
「そっか じゃあ 一緒に行きますか」

急いで支度をして俺はマナと一緒に駅までの短い間
話しながら歩いていった

まだ マナにたいして特別な感情はなかったけど
なんだろ
なんかこういうのっていいなって思った
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©<コウ>_2017.(RSS/管理/提供: AL2)
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