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アンダーグラウンド第三章

アンダーグラウンド3-11-37

アンダーグラウンド 第3章-11-37

「ちっなんでオレ達のドッペルゲンガーがばれた…」

「あん?なんとなくだ。
人間の常識の範囲で考えてみたら分身の術みてぇに
漫画みたいなことできるわけがねーって思うよな。
しかしまぁ双子ってのは驚いたが…。でもまぁこれでお前等はおしまいだな。」
その言葉にテルは
「ははっだから何だっていうんだ?確かにタネはばれたけど俺達の優位にはなんら変わりねぇ」
と反論の言葉を投げかける。
確かに1:2の状況で不利に感じるかもしれないが秀樹の中にあった「謎」が全てなくなった。
つまり負傷しているが純粋に戦闘のみに集中できるということ。
余計なことを考えなくていいぶん大分楽になった。

「ミキヤ まだ動けるか?こいつは小細工なしで確実に殺る!」
ミキヤはコクリと頷き戦闘態勢に入る。

秀樹は少し笑みを浮かべた。
二人から「生」への執着心が見えること。それと同時に覚悟を決めた顔。
秀樹は待っていた年齢こそ違うが「本気」でぶつかりあうことに。

「さぁこいよ この双子のモンチッチが!」
秀樹も銃を構えそして走り出す。

「テル遠慮はいらない。こいつに全ての弾をくらわせちまえ!
周りなど関係ない。「今」だ「今」こいつを仕留めないと俺達に明日はない!」
「わかってるっての!」
先ほどの静かな光景とは一転し激しい銃撃戦がはじまった。

フェイントをいれながら秀樹は弾幕をかわし隠れながらも移動する。
余裕ぶってみたものの息のあったコンビネーションに苦戦する秀樹。

はぁはぁ…あと少しでハンティングポイントだ。
もう少しだけ痛みに耐えやがれオレの体!

秀樹は自分が昼間に仕掛けたポイントまで再び走り出す。
建設中のビルとビルの隙間へと駆け抜ける。

「はぁはぁ兄ちゃんよぉ逃げまくっていたけどここまでだなぁ」
テルとミキヤは秀樹を挟みうちにした。
左右にはビル。秀樹には逃げ道はない。
秀樹も足を止めそして二人の居場所を確認する。
息を整え秀樹は笑った。
「ここまでなのはお前らだよ…。なんとか間に合ったよ。」

「ふん。何を言ってる。死ぬ前に気が狂ったか?」
「いや 悪いけどお前達は死ぬ。先ほど言ったが子供だろうが関係ない。」
そういうと秀樹は自分の右に設置しておいたロープをサバイバルナイフで切り裂いた。
シュルシュルとロープはビルをつたい勢いよく昇っていく。
頭上には昼間コツコツと瓦礫や機材などがはいったネットがある。
ロープはそれと連動している。そしてそれらは丁度ミキヤのいる頭上に勢いよく落ちていった。
テルはすぐに気付き
「ミキヤ 逃げろ!!あぶねーーー!!!」

「え…。」
ミキヤは顔を上に向け確認したがもう遅い。
瓦礫や鉄パイプ等がミキヤに目掛けて飛来する。
逃げることもままならずミキヤは全ての落下物の下敷きと化した。

「ミキヤーーーーーーーー!」
テルの叫び声もつかの間 秀樹はテルへと間合いを詰める。

「悲しむ暇はない。お前ももうすぐ終わりだ。」
サバイバルナイフを持ちテルへと切りつける。テルも必死にナイフを構え秀樹に応戦する。
「クソ クソ お前 よくもミキヤを…。」
「お前も同じように殺してきたんだろ?」
「うるせーお前に何がわかる。ミキヤはミキヤだけはオレの唯一の理解者であり弟だった。」
「だから?失うことも想定にいれてきたんだろ?ここにいるってことは!」
秀樹のナイフがテルの頬をかすめる。
「人を散々殺しておいて自分の身内が殺されて怒るなんてエゴなんだよ。」
「うるせーー」
テルのナイフも秀樹の頬をかすめた。キンキンと鈍い金属音がコダマする。

テルはナイフを振りかざしながら思う。
オレとミキヤはいつも一緒だった。
同じ日に生まれ今までずっと一緒でオレと同じ容姿なのに
あいつはいじめられっこでオレがいつも守ってやってて
イジメがどうしても収まらなくてオレとミキヤは共同でそいつらに仕返ししたんだ。
そして不慮にも俺達はそいつらを殺してしまった。
逃げるようにこの地に逃げて俺達は生き延びた。
罪悪感と思った殺しも「生きるため」と割り切って殺し続けた後スカウトされ中層にきた。
ミキヤはここに来てから自信を持ち始め、俺達二人いれば怖いものなどないって思った。
ミキヤのために強くなりたかった。
いや ミキヤがいたからオレはここまで強くなった。
ああ そうか。
オレもミキヤがいないと生きていけないんだ。

秀樹がテルのナイフをはじき落とす。
しかしテルは拾う様子がない。

「勝負あったな…。」
秀樹はナイフをしまい銃をとりだした。
テルは抵抗しようともせずニッコリと笑い秀樹を見た。

「兄ちゃん。オレの負けだ。殺してくれ。
オレさ、こんな変な場所で言うのもなんだけどミキヤのことすっげー大事でさ。
だからドッペルゲンガーとか名づけてなるべくミキヤを前線にだしてなかったんだ。
でも オレにはもう守るものなくなっちゃったよ。生きていても仕方ない。」
テルは笑顔で想いを秀樹にぶつけた。

秀樹もそれに応えるかのように
「オレはお前と違って大切な存在は外界で全て捨ててきた。
しかしオレはこの地で生きることを決めた。知りたいことや超えたい奴もいる。
だからここで負けるわけにはいかないんだ。」
とテルに伝えた。

「そっか。兄ちゃんお願いがあるんだ。オレ もう死ぬけどさ。
兄ちゃんの記憶の中に一応さ俺達の名前残しておいてよ。
俺達 ちゃんとこの世に生きていたんだって覚えておいてよ。」
その言葉と同時にテルの体は震えはじめた。

「あ…あれ?おかしいな体が震える。死ぬことはとっくに覚悟できてるのに…。
オレ たくさんの人殺したくせに…。兄ちゃん早くオレを殺してくれ。
オレが生きたいって思う前に…。」
秀樹はコクリと頷いた。
自分でもわからないが優しい声でテルに向けて
「苦しまないで逝かせてやる。」と伝えた。

「ありがとう兄ちゃん。」

秀樹はテルに向かって頭を撃った。

崩れ落ちるテルの姿を見ながら氷に閉ざされた秀樹の心の奥底に何かを感じた。
それがまだわからないが、この一発は今まで殺してきた人間の中で心に響くものだった。
止めからしばらくして秀樹のモバイルに応答があった。

西岡 輝  +10000P
西岡 美樹矢 +10000P

「双子らしくポイントまで一緒か…。」
確認してからふぅっと一息いれたと同時に再び痛みが秀樹を襲う。
「アドレナリンが引いて痛みがでてきたか…」
左上腕を抑えながらヨロヨロとフィールドから立ち去った。
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